目のあるもの

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1月 仮店舗確保
2月 引越し
3月 既存店舗取壊し

の予定で動いているので、既存店二階は毎日大掃除です。
なにせ築50年超の建物なので、曾お婆ちゃんの代まで遡って要るもの要らないものを整理していきます。
既にハイエース10杯分ほどゴミ処理センターに運びました。
それでも家具、本、骨董品など価値のありそうなモノに関してはそれぞれの専門家を呼んで回収してもらっています。

中でも処理に困ったのは「目のあるもの」つまりお人形です。
人形と言ってもぬいぐるみ、ひな祭り、市松人形など様々ですが、人の形をしているだけにそう簡単には捨てられません。
護国神社や小梳神社で蚤の市を主催している、骨董品の葵古美術さんに来てもらいましたが、この骨董屋さんの話がまた面白くて…
http://www.aoinet.org

査定訪問する中には単身で高齢であったり体が悪かったりして家もかなり散らかっている所があるそうなのですが、決まって言う言葉があるそうです。

「大変かもしれないけど、まず玄関と廊下だけは綺麗にしましょう」

風水的に気の流れが滞って、悪い気は外に逃げないし、良い気も中に入ってこないから、気持ちや体が悪くなるのは当然、最低限そこだけは絶対に掃除しなさい、と言うんです。

面白い!

さらに市などから委託査定で5~6人のグループで古い家に派遣される事があるそうです。
古い家だと目のあるものがある場合が多いのですが、部屋に入って決まって5~6人がなるべく目を向けたがらないポイントがあるそうです。

「居るよな」
「ああ、居るな」

そんな会話をした後、わっとそちらに目を向けると、やはり「それ」が居るのだそうです。
目のあるものは、長い間人に可愛がられていたり、ずっと人の集まる場所に居る子だったり、誰かの思い入れのある子だったりすると、心やオーラみたいなものを放つようになるのだそうです。
そうなった子がずさんな扱いをされると、人と同じで寂しい、悲しいといった感情に変わって、良くない事が起きるようになるそうです。
逆にそういう子を大事に扱ってあげると、良い事に恵まれるそうです。

で!
ウチにも目のあるものが沢山あって、その中でも特に気になる子が居たのですが、ワザとどの子か伏せて聞いてみました。

「この中に、骨董屋さんから見て気になる子は居ますか?」
「あぁ、この子でしょうね。すぐに分かりますよ。」

一発で当てました(!)
僕が子どもの頃から実家にずっとあったお人形。
こんな人の来ないお店の二階に置いてあったなんて、この掃除で気が付きました。

「この子は悪い気を出していますか?」
「いやいや、そういう悪いものじゃないけど、もう既に寂しい顔をし始めてきているから、こんな所に置くのではなくて、埃を払って着物を洗って、人の居る所に置いてあげると、きっと良い事があるよ。」

そんなアドバイスを頂いて、今は母屋の居間に置いてあります。
一発で当てたのには本当にビックリです。

きっとそういうのは、迷信や超常現象とかではなく普通の事としてあるのだと思います。
新店舗のデザイナーさんも言っていました。
風水は占いではなく普通の事で、太陽が東から昇って西に落ちるのを何億年も繰り返す中で進化して生きてきているんだから、色や形や水や風、方角によって人間の感情が変わるのはごく当たり前の事だと。

そんな事を考えながら、今日もレイアウトを考えます…

ABOUTこの記事をかいた人

フリーペーパーの編集、量販店バイヤーを経験したのち、実家の家業である菓子問屋「あまのや繁田商店」を継ぎ4代目に。 旅とバイクとコーヒーが好き。