今日は個人的に大いなる謎であった、小宮山製菓の「サラバンド」と田中屋の「雷鳥の里」の話です。

有名メーカーとは一味違う、謎の美味しさ

これが小宮山製菓の「サラバンド」
僕も個人的に大好きなお菓子で、以前からブログやTVなど各メディアでお勧めしまくっている商品でして、めちゃくちゃ美味しいです。
単なるウエハースといえばその通りなのですが、ザクっとした歯ざわり+香ばしいウエハース+しっかりしたクリームの甘さが絶妙なハーモニーを…とまぁ、昔ながらの半生メーカーにありがちな
「なんでこんな美味しいのかよくわからん」というやつです。

製菓に通じている友人が原材料を見て、なんでこれでこの味が出せるの!?これは素材ではなく技術なの!?テクニック!?
って言ってました。

そんなサラバンド、僕には以前からモヤーッとした疑問がありました。

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それはこれ、田中屋「雷鳥の里」の存在。

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「雷鳥の里」とはッ!

長野方面へスキーに行ったら、旅館の売店・パーキングエリア・みやげ物屋さんetc…至る所そこかしこで必ず目にするいわゆる「ご当地銘菓」というやつです。

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小学生の頃ボーイスカウトに所属してた僕は、静岡ピープルでは珍しく、毎年この白馬峰方へ一泊二日のスキーに足を運び、隊長や仲間とスキーやクロスカントリーをしていたものですが…
帰りの土産物屋さんでは、なけなしの小遣いで(小学生には高い)必ずこの「雷鳥の里」を購入したものです。
これがまた一日一包づつ大切に大切にちょっとづつ食べるほど、とんでもなく美味しくてですねー、子供心にクサビのように深く打ち込まれた、思い出の商品なのでした。

そして時は20年ほど流れ現在。ついに味比べ。

以前もお伝えしましたが、サラバンドと雷鳥の里、味が酷似してるんですよね。
なのにメーカーが違う。
これは20年以上も前に味わった記憶に齟齬が生じているのではないだろうか…あの感覚は間違いだったのだろうか…と落胆していた矢先。

ご近所から頂きました。雷鳥の里。うわーなつかしい!ぜんぜん変わってないね!

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やったー!これで食べ比べできる!
ということで見た目から。
左がサラバンド、右が雷鳥。

形は違えど、表面の質感、色、クリームの量などほぼ同じ。
さすがにお値段が違いすぎるので、雷鳥の方がクリームの量が多いとか、いろいろ高級なんだろうなーと思っていたのですが、見た目には違いが見当たりません。
味の方はどうでしょ。どきどき。

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ザクザク。食感も同じ…

味の方は…同じじゃないですかー!!!!うおー!!すげー!!

僕の小学生の時の味覚は正しかった!!
うん、これ目つぶって食べたら違い分からないレベルですよ。
そのくらい似てる、というか同じ。

しかしそしてメーカーはやっぱり小宮山ではなく田中屋さん。

改めてまったく同じ味だっただけに、謎は深まるばかり。
どちらかがパクったのだろうか。(失言)
これについてググっても、詳しい事は出てきません。

こうなると何が何でも、味が酷似している理由を知っておきたい。

ネットで深堀りしていると、有力な情報が出てきました。

大糸タイムス 2010年4月27日

http://www.ohitotimes.co.jp/201004/shimen100427.html
「北アルプス山麓をエリアとするローカル新聞社です」信州の情報発信サイトですが、こちらの記事を読むと詳細に触れることができました。

~ ここから引用 ~

田中社長はあいさつで「高級な土産を作りたい」
小宮山製菓㈱(安曇野市穂高、小宮山幸夫社長)製造の欧風せんべいと出合い、「味は抜群に良い。売り方で必ず売れる」
と試食販売を考え出したなどと、「雷鳥の里」誕生や発売当初の苦労話を織り交ぜながら話すとともに、長きにわたり愛され続けていることに感謝した。

~ 引用ここまで ~

つまり

サラバンドの方が先に生まれて田中社長さんがそれを見つけてこれは売れる!ということで銘菓として商品化したものが雷鳥の里。
と、そういう事みたいです。

なるほどなるほど。業務提携ということなのでしょうか。
まだよく分からないので、小宮山製菓さんに出会うことがあれば聞いてみよっと。

→雷鳥の里webサイト
http://www.raicyonosato.jp/index.html
やっぱ信州の寒空に凛とした雷鳥をイメージさせる雷鳥の里は、とっても良いお菓子だなぁ。

大体いつでも在庫絶やさないので即発送できます。もうウチの殿堂入り商品ですね。

2018年4月19日追記

撮影し直したので、一応サラバン単体のレビューもしときますよ。

3拍子のスペインの優雅な踊り(サラバンド)をホワイトクリームと生地で表しました。

やっぱりですね、昔の商品ネーミングはすごいです。ロマンチック。
今だったらこんな名前つけないですよ絶対。

北陸製菓 ユレーカ 昔のお菓子のネーミングって素敵

2015.07.29

「ザクザク香ばしい!リッチクリームウエハースサンド」

こんなとこじゃないでしょうか。

欧風せんべいということですが、これは外側のガリガリ部分は、カルルスと同じいわゆる鉱泉せんべいというやつですね。

チェコの「カルルス・バード」という町で作られていたお菓子がモデルとかなんとか。
すごいロマンチックです。

竹屋煎餅本舗「カルルス」

2014.01.18

ハンズオン。

やっぱり、いつ食べても美味しい。

どこへでも送ります。

ABOUTこの記事をかいた人

フリーペーパーの編集、量販店バイヤーを経験したのち、実家の家業である菓子問屋「あまのや繁田商店」を継ぎ4代目に。 旅とバイクとコーヒーが好き。