「珈琲焙煎士たちによる珈琲以外の話」

先日D&DEPARTMENT静岡で開催された、「静岡のコーヒー座談会 ”焙煎士たちの、ほぼコーヒー以外の話”」と題した座談会に出席してきました。
パネリストはいま静岡で脂の乗りに乗った焙煎屋の店主、ヤマガラコーヒーの佐藤さん、イフニコーヒーストアの松葉さん、鳥仙珈琲の田中さんのお三方。
見知った顔でもあり、憧れの人たちでもありましたので、飛びつくように参加してきました。
珈琲以外の話ということで、開業するまでの経緯、あるいは趣味、世界観・仕事観・人生観といった普段聞くことが出来ない貴重なお話を聴くことができました。

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D&DEPARTMENT静岡SHOPのブログ
http://www.d-department.com/jp/shop/shizuoka/blog/2013/12/ifni.html

鳥仙さんには三年ほど前に知って以来、通いつめていました。
当時珈琲にはまったく見向きもしなかった自分でしたが、彼のコーヒーを飲んだ瞬間目から鱗で感動して、珈琲入門のきっかけになった人です。
配達先の常葉学園大学の近くなので、ついでにちょくちょく行ってます^^;

イフニさんは七間町の映画館を奥に行った、駒方通り沿いですね。
夜遅くまで営業していたので、まだ映画館が健在の頃、レイトショーの後で〆のコーヒーが飲める貴重なお店でした。
コーヒーの方はかなりスモーキーで特徴的な味わいです。
エジプト留学や中東各国でのお仕事経験があったということを伺って「あ、だからかー…」と、妙に納得、人柄や経験が味に出るように感じました。

ヤマガラさんのお店は浜松天竜ですが、豆はいたる所で目にしていたので気になっていました。
非常に純粋な心の持ち主で、一発で彼の焙煎した珈琲を飲みたくなりました。
買って帰って頂きましたが、個人の考え方や経験、その人柄によって珈琲の味に出るなぁ…という事を再認識しました。

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今回集まった焙煎所さんは、大量生産ではない言わば個人メーカーですが、こういった業態は菓子業界にも沢山あります。
戦後や昭和に出来た多くのメーカーが、自宅に併設された工場(こうば)で家内制手工業的に製造していたりするんです。
工場ではおじいさんとおばあさんが一人や二人で作っているのもザラです。
「最近あの商品入ってこないねー、どうしたの?」なんて聞くと、「おじいさんが足くじいちゃって。」なんて笑い話にも登りますが、要はそれだけで手に入らなくなってしまう商材。
当然そういったメーカーは高齢化がどんどん進んでますから、実際生産をやめてしまった所も実際には沢山あり、年々本当に良い商品が減っているのは確かです。

と、長いこと悲観していましたが、今こういった業態で若い世代の新しい個人メーカーというのが多くなってきたようにも見受けられます。
今回はコーヒーのことですが、護国神社のクラフト市なんか行くと、和菓子も洋菓子もたくさんありますね。
コーヒーはお菓子と相性が良く、切っても切れない関係です。
そんな近縁の業界を見ていると、良いものをセレクトして販売して、業界を盛り上げるのは菓子問屋としての使命なのではないかな、などとと思う次第でありました。
そんなニューウェーブのお菓子、取り扱ってみたいなぁ…

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ヤマガラコーヒー
http://www.yamagara.jp/

IFNi COFFEE STORE
http://ifni-coffee-store.com/coffee.html

鳥仙珈琲
http://torisencoffee.com/

ABOUTこの記事をかいた人

フリーペーパーの編集、量販店バイヤーを経験したのち、実家の家業である菓子問屋「あまのや繁田商店」を継ぎ4代目に。 旅とバイクとコーヒーが好き。