HowTo詰め合わせ お菓子の詰め合わせ こどもの日仕様

とある量販店さまより、こどもの日に配るためのお菓子詰め合わせをご依頼いただいたのでご紹介。

ご予算は、一個あたりの単価200円(税別)。

こどもの日に、お子様連れでご来店のお客様に対しプレゼントするそうです。

こんな感じ!
今回なかなかバランスよくできたと思います。

うまい棒ちまき味、鯉のぼりあられ、福福鯛、かっぱえびせん、きびだんご、ベビースターラーメン
魚に関係のある業態であることと、こどもの日であることで、おさかな、めでたい、元気いっぱい、桃太郎、鎧武者、鯉のぼり、和風、どこかそんなイメージを感じる商品内容でアイテムチョイスしました。
これを1500個、役30店舗へ配送となります。

このように、あるテーマに基づいたオリジナル詰め合わせオーダーメイドもご提案していますが、これを機にオーダーメイドについてちょろっとご説明をば。

この詰め合わせ内容を考案する際のバランス取りというのがですね、簡単に選んで詰め合わせてるだけのように見えて、けっこうなかなか難しいんですよ。
よく当店に直接ご来店いただいた方で、ご自分で選んでいかれるお客様がいらっしゃいますが

やはり保護者会や子供会の方々となると、こどもが喜ぶものをたくさん詰めてあげたい!
という気持ちが強く(当然なのですが)いつもこどもが買っているもの、面白そうなもの、美味しそうなもの、を主に選んでいきますよね(これも当然なのですが)。
そうすると…

入れたいものだけを入れた例

このように、200円の予算でもシュッとしてすごく小さな詰め合わせになってしまいますね。
ガブリチュウなどは子供達すごく好きですが、このサイズにして30円はお高いです。
200円の予算の中の30円は、貴重です。
ワンポイントとして入れるならいいと思いますが、これ系を頭にして先に入れて組んでしまうと、あとでボリューム感が出なくなります。

味に偏りが出てしまった例

このように、すべてのアイテムが甘いもの、または塩っぱいものばかりに偏ってしまうのも、食べるときに飽きがくるかもしれません。
年齢層にもよりますが、甘いもの、しょっぱいもの、すっぱいもの、珍味を3:4:2:1くらいで考えるといいかもしれません。

ご自分のお子様にはガムやチョコを与えているので、ガムを入れてしまったり、当たり付き、金券付きのお菓子を入れるのもトラブルの元ですね、これはやめたほうがいいと思います。
キャラものはドラえもんとかアンパンマンとか普遍的に誰もが好きなものは良いですが、すみっこぐらしとか知ってる子はすごく好きでも、知名度としては今一歩なので、避けるべきですね。
プリキュアや仮面ライダーは男の子女の子限定されているならいいと思います。

色のバランスが偏ってしまった例

また、色のバランスも考えものです。
ご年配やおつまみ系を作る場合、よく赤茶系に偏ってしまうのですが、それもちょっと考えものです。
おつまみ系や、しょっぱいものは、どうしても赤や茶色のパッケージが多く、僕の主観ですがなんとなく目が疲れるというか気持ちが疲れます。

季節やシチュエーションに合ったカラーを選びましょう

これから春ですし、青や緑が少しでも入ると、気持ちが軽くなる感じがしますね。
お菓子なので暖色系が多くなるのはいいと思いますが、やはり色とりどりだと賑やかで良いものです。
夏の熱い時期であれば、白や青など寒色系+ワンポイントで暖色が入ると涼しげで良いと思います。

と、このようにご予算、味、ボリューム、カラー、雰囲気、季節感、その他さまざまな要素のバランスを取るのはなかなかにプロのワザだったりするんですよねー

今回はちょっとこの詰め合わせを例にとって、その辺りを実践してみたいと思います。

まず予算が決まってますよね、今回は200円。
テーマはこどもの日、魚に関するお店屋さん。
用途は、子供連れでご来店のお客様へ、お会計時にプレゼント。

まず袋の大きさから。

候補としてはこの3種類の大きさの袋。
個人的なプレゼントであれば、かさばるスナック菓子やポテトチップスなどボリューム系のものを入れる必要は無いと思っています。
ガブリチュウ、チョコレート、飴、マシュマロ、キャラもの、変わったものかわいいもの、なんでも喜びそうなものを入れるのがいいでしょう。
しかし今回は企業がお客様へ、ご来店キャンペーンとしてプレゼントする、いわゆるノベルティです。
200円とノベルティにしては高額な方ですし、もらった感が出るよう、少し大きめに作りたいです。
でも無理に大きく作りすぎても、ワザとらしくなるので、そこは控えめに。

というわけで今回は180×300の袋をチョイス。

次に中に入れる商品の選定です。

絶対これ入れたいんだ~テーマにぴったりだと思うし〜!とあらかじめ入れたいと思っていたものに手を伸ばしたくなる気持ちをぐっと抑え、ボリューム系を選びます。
まずボリュームを出して、後から入れたいものを入れるでも遅くはありません。

で、今回は魚に関するお店屋さんですので、ポテトチップスでもなく、ポテコでもチートスでもサッポロポテトでもなく、かっぱえびせんをチョイス。

それからもうひとつ、大和の味カレー。
大和のスナックでは鯛あられというのがあり魚だからと思いますが、そこは偏らず、鎧武者なこちらの味カレーで。

ふっくらしてきましたがもう少し足りないので、次は準ボリューム系をチョイス。
この隙間に発売したばかりのこどもの日限定商品、うまい棒ちまき味。

現代風でやんちゃな感じのホシオ君と、涼しげなカラーのベビースターラーメンしお味をチョイス。

一番目をひく、福福鯛。
こういったドーン!と主役になる目立つものが入ると、確実にいい感じになるはずです。
しかも小さくなりがちのチョコレートも、エアインチョコの福福鯛ならビッグにカバーできます。

ここまでで

塩っぱい:かっぱえびせん、味カレー、ベビースター、うまい棒
甘い:福福鯛
酸っぱい:
珍味:

こんな感じです。
残りは40円。

これに加えてこどもの日らしく、和風でこどもな桃太郎印のきびだんごと、非常に可愛い鯉のぼりあられをチョイスしました。
これで味の配分としては

塩っぱい:40円かっぱえびせん、20円味カレー、30円ベビースター、10円うまい棒
甘い:60円福福鯛、30円きびだんご
酸っぱい:
珍味:鯉のぼりあられ

見た目としてはこんな感じ

なかなか色とボリュームのバランスがよく取れました。
味のバランスは上記の通りすっぱいが入りませんでしたが、今回はこどもの日ということできびだんごは確実に入れたかったので、まぁこれだけバランスが取れてればいいでしょう。

もしあれだったら、30円のきびだんごをやめて

20円の良い子悪い子、または20円のクッピーラムネと10円のおやつカルパスにすれば、味のバランスはばっちりでしょう!

できましたー!

とまぁ、こんな感じでオーダーメイドの内容を決めています。

ご相談の際は、お客様の年齢性別、用途、ロケーションなどできるだけ細かく状況をお伝えください。
ベストのチョイスを考えてご提案します。

ご自分でお選びになる方も、セミオーダーという形で、どうしてもこれを入れてほしい、というものだけお聞きして、あとはこちらでバランスをとってお作りするパターンもよくあります。
まずはご相談くださいませ!

ABOUTこの記事をかいた人

フリーペーパーの編集、量販店バイヤーを経験したのち、実家の家業である菓子問屋「あまのや繁田商店」を継ぎ4代目に。 旅とバイクとコーヒーが好き。