ふたつのサブレ。今日はその不思議を深堀りしていきます。
まずは日清シスコ「ココナッツサブレ」からおさらい。
ロングセラーにしてビスケットの定番「ココナッツサブレ」です。
1965年発売開始、1991年カップラーメンの日清食品グループの傘下に入り「日清シスコ」に改名。
まぁ100均とか、どこでも見ますね。
サクっとしていて、バターとココナッツの風味が豊かで、表面に付いた塩味と砂糖の甘さがなんとも言えません。
というか、かなり旨いです。
最近の新しいお菓子なんて目じゃないくらい旨いです。
北陸製菓のハードビスも旨いですが、これに比べると味気なさを感じるほど!
発売当初がどんな味かは知りませんが、きっと昔から味が変わってないんでしょう。
ロングライフデザインのお手本ですね。
→ココナッツサブレ販売ページ
http://amanoya.shop-pro.jp/?pid=88069544
で、これも黄金糖/純露と同じく、ライバル製品があります。
こっちが日清製菓「バターココナツ」
1966年発売開始、モンドセレクション受賞のエンブレムがさんぜんと輝く、日清製菓「バターココナツ」
こちらはなんと静岡県沼津市の会社!
「クッキーとビスケットの中間を狙う」という開発テーマ通り、食感は独特なサクサク感があり、バターの香りも豊か。
実はこれが当時ウケにウケ、売れに売れ、バカ売れ売れバカ、台湾やタイなどを中心に海外にも認知度が高まり、ピーク時は年間80億円の売上というお化け商品だったそうです。
当然国内外に工場を増やして増産体制を整えるわけですが、バブル崩壊により一時は商品そのものが消滅してしまったわけですが
その後、商標を受け継いだシンガポールの会社が復刻、中国を中心に販売を再開。
2006年復活!
ようやく逆輸入という形で日本で再販、感動の再開という運びとなるわけですねー
しかも感動的なことに、日本の技術者を海外に派遣し日本製と同等のクオリティを維持しているという徹底っぷり。
今でも当時の味そのままを楽しむことができるのでした。
結局ふたつのサブレの関係性は?
ものすごく分かりづらいのですが、同じ「日清」の名前が付いているのに、日清シスコ「ココナッツサブレ」とは会社も製品もまったくの別物で何の関係もありません。
ほぼ同時期に発売され半世紀を経てなお、世のサブレファンを混乱と混沌のどん底に叩き落してきたこのふたつのサブレ。
1年差でデビューしたこの「バターココナツ」は倒産、逆輸入、復活を経て、今では消費量はココナッツサブレの方が圧倒的に上回ってはいますが、クラッカーとビスケットの中間のような不思議なサクサク感とバター感で、マイナーながら熱狂的な信者が居るほど。
全国的にメジャーなココナッツサブレ、今やマイナーなバターココナツ。
そのうち味比べでもしてみましょーか。
まぁ僕が好きなのはこれ「ココナッツサブレアイス」。
最近のアイスでは間違いなくトップクラスの大ヒットです。
うますぎる!!!!
おまけ バターココナツ湿度計
これがウチにあるって事は、その昔取引があったんでしょうか。